1月1日から3日までの駅伝3Daysを完全燃焼したい皆様に!
今年は「箱根駅伝専用時刻表」付きです。 101回目となる箱根駅伝。“あまこま”もさらなる深みを追求していきます!
出場選手にも熟読いただいている箱根マップですが、3区では“3区の価値を変えた男”竹澤健介さんが登場。
さらに5区では三代目山の神こと、神野大地さんが。おふたりが独特の視点で攻略法を語ります。
神野さんは『ニューイヤー駅伝オタク・神野大地の「実業団チームの作り方」』での対談も必読です。
現地で観戦する皆様のために今年は「箱根駅伝専用時刻表」も付けました。ご活用ください。
そして、あまこまが独走するシューズ情報はさらに充実。
恒例、EKIDEN NEWS野鳥の会調べによる「予選会全選手着用シューズ一覧」はもちろん、群雄割拠のシューズメーカーの戦いぶりをどこよりも深く詳しく分析しています。
もちろん、「さらに細かすぎる箱根駅伝用語集」は今年もさらに細かく。
観戦のお供にも最適です!
《 恒例の巻頭言です! 》 「いやぁ、面白かったねえ」。今年行われた駅伝の終了後は観客だけでなく、何度も取材を重ねてきた人も、そして勝ったチーム、負けたチームの関係者もみんなが口々に言うのです。「いやぁ、面白かったねえ」と。男子大学三大駅伝の出雲駅伝、全日本大学駅伝だけでなく、全日本大学女子駅伝までもが面白かった。男子駅伝は青山学院大学、女子駅伝は名城大学。どうやら今年の駅伝シーンは、主要駅伝で勝ち続けてきた絶対王者に、なんとしても一矢報いようと研究を重ねてきた大学たちが「勝負をかけた」年であるようなのです。あっ。申し遅れました。私、近所の公園で練習していた駒澤大学の選手のあとを追いかけて走り、そのスピードに耐えきれず肉離れをやっちまったことがきっかけで駅伝ファンとなり、何年も何年も彼らの試合を追いかけているうちに、気づいたら、今年の夏はパリにいたEKIDEN NEWS西本と申します。私が追いかけていった、駒澤大学の選手は宇賀地強さん。今年、実業団コニカミノルタの監督に就任いたしました。大学生だった推しがいつのまにやら監督へ。月日の流れるのは早いものです。今年も「あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド!」通称あまこまを出版することができました。毎年、購入していただいているみなさん、どうもありがとうございます。初めて購入したという方はぜひ、来年も買ってください(笑)。さて、365日、マラソンや駅伝のことばかり考えている私のようなおかしな男とは違い、読者の多くは「そろそろ箱根駅伝が近づいてきたな」と思って本書を手に取ってくださったのではないでしょうか。今年の箱根駅伝。従来の戦力分析とは違う文脈が流れております。まずはここを押さえておくかどうかで楽しみ方が違ってきます。今年は出雲・全日本ともに優勝國學院大学・2位駒澤大学・3位青山学院大学と続いております。久しぶりに駅伝に触れる方はお思いでしょう。「あれ、國學院ってそんなに強いの?」と。そう思うのも当然です。前回の箱根駅伝での國學院大学の順位は5位。これまでの國學院大学は下馬評で上位に挙げられるも、もう一歩が足りない印象でした。そのチームが三冠に王手をかけてようとしてるのはなぜか? それは5年前のこと。國學院大学の前田康弘監督は、当時高校生、現大学4年生の平林清澄選手、山本歩夢選手の両エースに対して「君たちが大学4年生になるとき、つまり、第101回箱根駅伝で優勝を獲る」と伝えたことから始まります。その前年、出雲駅伝で初優勝をした國學院大学の姿をテレビで観て「かっこいいな」と素直に思えた彼らにはその言葉がすんなりと心に入ってきました。そこから4年計画で彼らは焦ることなく、着々と力を蓄え、経験を積み上げていくのです。前田監督が彼らに言った「君たちが4年になるとき」という話は彼らだけにとどまりませんでした。下級生たちも当然にように言います。「ぼくらも平林さんたちが4年生になるときに箱根で優勝すると信じて國學院に入りましたから」と。平林選手が2年生のときに「なぜ4年次の優勝を狙うのか」、その理由を説明してくれたことがあります。「ぼくらの上の世代には田澤廉さんや三浦龍司さんといった強すぎる先輩がゴロゴロいます。強すぎる先輩が卒業した年、つまりぼくらが4年生になる年こそがチャンスなんです」と。精神論だけでなく、確かな分析に基づいた冷静な戦略がそこにはありました。色々な大学が第100回記念大会に力を注ぐなか、みんなが記念大会ほど注目しない101回目に全精力を傾ける。私が彼に聞かされたように、下級生たちも平林選手から説かれたことでしょう。その強い思いは言霊となりチームの結束を固めたのです。平林選手らが5年がかりで紡いできた物語が結実するか、もしくは「箱根だけは譲らない」と、他大学が國學院大学の戦略を封じ、自分たちの持ち味を最大限に発揮するのでしょうか? 箱根駅伝は10区間217・1kmにわたるウルトラ長距離レース。何が起こるか分かりません。これまでの実績やタイムといった戦力分析だけでは予測できないのが箱根駅伝。何年も箱根駅伝を見続けてきて私が実感したこと、それは「思いが強いものが勝つ」ということです。國學院大学だけでなく、他の大学にも知られざる物語があるはず。今年も沿道やテレビを通じて、彼らの走りを見届け、2日間、11時間にわたるドラマを堪能したいと思います。最後に、すべての選手が好走できますように。 EKIDEN NEWS 西本武司
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著者からのみなさまへ 》
本書は箱根駅伝のみならず、駅伝を入り口にマラソン・陸上を一年中楽しみたいという方に向けたものです。よくある「各大学の戦力分析や選手名鑑」のようなものは一切入っておりません。今年の1月1日から3日までの駅伝3days。そして駅伝がない362日をテレビ・ネット・現地で如何に楽しもう?という視点で編まれた本です。
とある優勝経験もある強豪大学の寮では11月になると、本書を寮のラウンジにならべることで「いよいよ箱根だ」というムードを作るのだそうです。選手たちは自分たちが走りたい区間のマップをなんどもなんども読み込みレースに望むのだとか。ファンだけでなく、選手、コーチ、監督らも本書のマップを使い箱根駅伝のレースプランを練っている。ある意味プロ仕様な一冊。
駅伝を深く愛せば愛するほど本書は楽しめるものになると思います。
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『EKIDEN NEWS』について 》
コアな陸上ファンなら知らないものはいない、駅伝好きによる、駅伝好きのための、世界中のあらゆる長距離レース、そして駅伝を楽しむためのニュースサイトで11万人を超えるフォロワーを持つ。メンバーである博士、ポールさんらは現役選手たちにも超有名人として知られている。