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あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド!2026+ニューイヤー駅伝! (単行本)
- フォーマット:
-
単行本
電子書籍
| 著者 |
EKIDEN NEWS 著
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| ジャンル |
雑誌・MOOK > MOOK
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| 書店発売日 |
2025/11/29 |
| ISBN |
9784835645766 |
| 雑誌コード |
64639-76 |
| 判型・ページ数 |
B5・104ページ |
| 定価 |
1,210円(本体 1,100円+税) |
もはや駅伝界の赤本。前橋・大手町・箱根-元旦“三都物語”に、この一冊!
テレビ観戦、現地観戦の皆様のみならず、出場選手、監督、スタッフの方々にも熟読いただいている箱根マップ! 気温から高低差に風向き、声かけ、給水ポイントまで、どこよりも詳しく網羅しています。今年は100回大会の3区で優勝への足掛かりを作った太田蒼生選手(青山学院大→GMO)にインタビュー。名勝負の裏側を語ってもらいました。
ニューイヤー駅伝マップもTBSの協力を得て、さらに充実。西村プロデューサーが語る「風」の話も必読です。
そしてもちろん、創部1年目で初出場を決めたMABPマーヴェリックについてもたっぷりご紹介しています。
他にも
「俺たちの早稲田」
「日体大長距離記録会の作り方」
「上尾ハーフマラソンを陸上競技会のデータ厨・熊田大樹さんと読み解く」
など、「あまこま」ならではの企画も充実。
ぜひお楽しみください!
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《 恒例の巻頭言です! 》 主務力の時代。 「まずは、〝あまこま〟を10冊買うところから箱根駅伝の準備が始まるんですよね」。全日本大学駅伝が終わり、閉会式の会場でばったり出会った早稲田大学競走部・白石幸誠主務のうれしい一言に、「なるほどな」と思ったのです。『あまこま』とは、本書『あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド』のこと。箱根駅伝をおもしろおかしく現地観戦するための手引きとして作り始めたこの本ですが、いつしか実際に走る選手の間でも広がり始めました。最初に「5㎞毎ポイントだけでなく、ラスト1㎞ポイントも入れてほしい」とリクエストがあったのをきっかけに、運営管理車に乗る監督や主務たちからも要望が届くようになりました。「高低差」「気温や風向き」だけでなく、「1㎞ごとの目印」や「車線数」、移動しながら指示を送る部員のための「時刻表」まで。いつしかこの本は、箱根駅伝を〝観る〟だけでなく、〝走る〟ためにも使える一冊へと育っていったのです。あっ、申し遅れました。私、自宅近所の砧公園を走る駒澤大学の学生を追いかけているうちに、いつしか守備範囲が海外まで広がってしまった──EKIDEN NEWSの西本と申します。今年の夏は東京世界陸上にカメラマンとして参加しておりました。三浦龍司の3000mSC決勝、ラスト150mでの地響きのような声援は本当にすごかった。私だけでなく観客全員が「三浦のメダル」を確信した瞬間でした。あまりに濃密な大会だっただけに、世界陸上ロスからなかなか抜け出せずにいましたが、全日本大学駅伝終わりの白石主務のひと言で、ようやく駅伝モードに。「あぁ、あまこま書かなくちゃ!」とスイッチが入りました。白石主務、ありがとう。それなりに長く駅伝を見続けてきて思うのです。「良い主務がいるチームは強い」と。ゲームチェンジャーという言葉がありますが、主務というのはチームチェンジャーの役割を担っていると思います。箱根駅伝における主務は、平たくいえばチーフマネージャーのような存在。監督と選手のつなぎ役であり、チームと外部との窓口でもあり、内閣でいえば官房長官のようなものだと感じます。私が主務に興味を持つきっかけとなったのは、まだそれほど強くなかったころの青山学院大学の主務・橋本直也さんと知り合ったことでした。それまで体育会のマネージャーといえば、練習のサポート役というくらいのイメージだったのですが、彼と話していると、まるで青山学院大というチームのプロデューサーのような存在だと感じたのです。箱根駅伝界にX(元ツイッター)を初めて持ち込んだのは橋本さんです。青山学院大のXで毎朝「今日の一言」という部員たちの持ち回りによる名物コーナー企画も、後に高校の国語教師となる橋本さんが「体育会系の部員たちに表現力をもたせたい」と始めたもの。当時は原晋監督よりも発信力がありました(笑)。多くの主務が選手として部に入り、成績が伸び悩んだり、怪我がきっかけでマネージャーにまわるというパターンのなか、橋本さんは「青山学院大に入ると同時にマネージャーとして部の門を叩いた」という、少し変わった経歴の持ち主でした。そういえば、早稲田大の白石主務も同じような経歴です。選手としてではなく、チーム運営として箱根駅伝に興味を持っていた。彼らの言動には選手に対する尊敬とアイデアがあり、とてもおもしろいのです。橋本さんの代に青山学院大は出雲駅伝で初優勝し、強豪校の仲間入りを果たします。橋本さんが卒業した翌々年の春、「4月から青山学院大の主務を務めます、高木聖也と申します」と、面識のない青年が我が家を訪ねてきました。後に神野大地選手を支え、現在は創部1年目でニューイヤー駅伝出場を決めたMABPマーヴェリックのGM・高木聖也さんです。高木さんは「青山学院大に対してどういうイメージを持っていますか?」と、私のような駅伝オタクに質問してきました。自己評価とは違う、自分たちの位置を知りたかったのでしょう。いろいろ話す中で、とても印象に残っている質問があります。「体幹トレーニングについてどう思いますか?」。ポテンシャルの高い選手が多い一方で、故障による練習の中断が弱点だった青山学院大。その課題を解決するために、高木さんは原監督に進言し、中野ジェームズ修一さんを招聘。半信半疑の選手たちに新しいトレーニングを導入しました。これが、後の「青トレ」です。初めて高木さんに会ってから半年後、世田谷246ハーフマラソンで好走する選手たちを見て、高木さんは私にこっそりとこう言いました。「これで箱根は優勝できそうです」。当時、下馬評では駒澤大がぶっちぎりで強いと言われていたなかでの発言に驚きました。翌年1月2日、箱根の山中に三代目山の神・神野大地が降臨し、青山学院大は初優勝を遂げます。1月3日の早朝、芦ノ湖で再会した高木さんが「だから、優勝するって言ったでしょ」と笑っていた姿は、EKIDEN NEWS取材人生の中でもハイライトのひとつです。あれが2015年。それからちょうど10年。高木×神野のコンビがニューイヤー駅伝を戦う──なんとも感慨深いものがあります。だから、今年の「あまこま」ではニューイヤー駅伝の地図にも力が入っています。そんな事情もあって、もはや他人事ではなくなったのです(笑)。1月1日から3日まで、駅伝を走るすべての選手が好走しますように。 EKIDEN NEWS 西本武司
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《 著者からのみなさまへ 》
本書は箱根駅伝のみならず、駅伝を入り口にマラソン・陸上を一年中楽しみたいという方に向けたものです。よくある「各大学の戦力分析や選手名鑑」のようなものは一切入っておりません。今年の1月1日から3日までの駅伝3days。そして駅伝がない362日をテレビ・ネット・現地で如何に楽しもう?という視点で編まれた本です。
とある優勝経験もある強豪大学の寮では11月になると、本書を寮のラウンジにならべることで「いよいよ箱根だ」というムードを作るのだそうです。選手たちは自分たちが走りたい区間のマップをなんどもなんども読み込みレースに望むのだとか。ファンだけでなく、選手、コーチ、監督らも本書のマップを使い箱根駅伝のレースプランを練っている。ある意味プロ仕様な一冊。
駅伝を深く愛せば愛するほど本書は楽しめるものになると思います。
《『EKIDEN NEWS』について 》
コアな陸上ファンなら知らないものはいない、駅伝好きによる、駅伝好きのための、世界中のあらゆる長距離レース、そして駅伝を楽しむためのニュースサイトで11万人を超えるフォロワーを持つ。メンバーである博士、ポールさんらは現役選手たちにも超有名人として知られている。