カラー版『日本村』2022-2024 島
【パネル展】
本写真集の発売を記念し、銀座「教文館」にてパネル展を開催いたします。
《期間》 2025年2月1日(土)~2月28日(金)
《場所》 教文館 一般書売場中2階
https://www.kyobunkwan.co.jp/
【出版記念トーク会】
《日時》 2025年2月16日(日)16時-18時
《場所》 写真集食堂めぐたま
《tel》 03-6805-1838
《住所》渋谷区東3丁目2−7 1F
https://note.com/aokimarky/n/nde58cca3dc64?sub_rt=share_pb
伝説の写真家「山田脩二」の最新作!
「カラー版『日本村』2022-2024 島」発売
島々へ、過去と未来とを見つめる旅へ
日本各地の村や街、新旧入り交じった都市を訪れ、その風景を撮り続けた写真家の山田脩二。
伝説の写真集「日本村 1969‐79」から45年、「新版『日本村』1960‐2020」から5年、自身で巡った日本の島々の風景をまとめた最新刊。
コロナ禍で外出が自粛されたなかで50 を超える日本の島々を旅した山田さんが見た風景は、かつて1970 年代に目にしたものとはずいぶん異なっていた。 ことに小さな島の多くでは少子高齢化が進んでいた。住む人は少なく、廃屋や放棄された寺社仏閣も目立った。一方で、本書の後半部にレイアウトされた東京都心の景観は完璧に未来都市のそれであり、風土性などは完全に脱臭されている。このすさまじい落差こそ、グローバル化の帰結といえる。しかもパンデミックという未曾有の事態が無人になった都市の風景を現出させたことで、このギャップはいっそう浮き彫りとなったのである。 そんな過疎の島々に立つ建物の声をしっかり聞き取るためだろう、山田さんの撮影スタイルにも変化がある。まず本書は全てカラー写真であり、撮影にはデジタルカメラが使われている。掲載枚数が500 数十枚と非常に多いのは、そのためでもあるだろう。なにより、あの黒々とした手焼きのモノクロプリントに込められていた象徴性が薄れ、より現実的で具体的なモノの表層性が強調された。それゆえ現在(いま)という瞬間を見つめている、という印象を強く与えるのである。 写真評論家 鳥原 学 (「島ノート」より) |
<著者プロフィール>
山田脩二
1939年、兵庫県西宮市甲子園生まれ。1960年、桑沢デザイン研究所を修了後、印刷会社で印刷と写真の技術を2年間学ぶ。退社後、常滑や瀬戸内海などを旅する。1960-70年代、主に建築・美術などの写真を撮る一方、新旧入り交じった村、街、都市の光景も撮り、数多くのメディアに取り上げられた。1982年に職業写真家に「終止符宣言」をして、兵庫県淡路島の瓦生産地集落・津井に移り住み、瓦師(カワラマン)に転身。伝統的な“いぶし瓦”を現代の新たな空間に活かす仕事をしながら、地域に点在する炭焼の現場を訪ね回る。写真(紙)を焼き、土(瓦)を焼き、木(炭)を焼き、スミからスミまで“ 焼き”にこだわり続け、終に焼きと酔いが回っていい歳になってしまった。
1991年「吉田五十八賞(特別賞)」、2000年「山田脩二のかわらの使い方」により「グッドデザイン中小企業庁長官特別賞」、2002年「井植文化賞」、2007年「織部賞」、2008年「日本建築学会文化賞」などを受賞。「15人の写真家」展(1974年、東京国立近代美術館)、「現代日本写真家」展(1977年、グラーツ市立美術館、オーストリア)、「山田脩二の軌跡–写真、瓦、炭…展」など、展覧会出品。主な著書に『山田脩二・日本村1969-79』(1979年、三省堂)、『カメラマンからカワラマンへ』(1996年、筑摩書房)、『日本の写真家 第39巻 山田脩二』(1998年、岩波書店)、『山田脩二 日本村1960-2020』(2020年、平凡社)
【商品概要】
『カラー版『日本村』2022-2024 島』(山田脩二 著)
定価:7,700円(本体7,000円+税)
発売日:2025年1月31日(金)
仕様:B4変型(28.5×28.5cm)108P オールカラー/上製(ハードカバー)
別刷解説「島ノート」12P モノクロ/中綴じ
写真点数:カラー541点
モノクロ38点